REPORT
    ポートフォリオ計画・設計テクノロジー パート2: フロントオフィスで勝つためのソリューション戦略
    12th July 2022

    規制の波、資本需要、パッシブ運用、および手数料圧縮の流れが大きな転換をもたらしたことで、投資業界の経済状況は変化し続けており、最も大きな長期的インパクトを持つテクノロジーが台頭している。

    デジタル化というテーマにより、将来を見据えた投資マネジャーは、顧客中心主義、カスタマイズ性、ソリューション志向の提案を強化することが可能になった一方で、業務面では効率性、戦術面では機敏性を維持している。その結果、アセットマネジャーとアセットオーナーは、特に差別化され、かつ目的に合ったポートフォリオの設計とブループリント機能を可能にするために、統合されたフロントオフィスに向けて進化と革新を続けている。また、セレントがバイサイド企業を対象に最近行った独自調査でも、フロントオフィスの設計面がますます重視されるようになっていることが明らかになった。こうした企業においてエンタープライズデータのイネーブルメント機能は、単なるコスト合理化を重視した取り組みではなく、フロントオフィス、ビジネス、および顧客の要望に沿った成果において役割を果たしている。

    より強力なポートフォリオ設計機能の追求でリードしている企業は、社内での取り組みに加え、投資エコシステム全体でベンダーソリューションを幅広く利用することで、必要なものを「先頭から最初に」再考し再配置している。そのため、こうした企業はダイナミックなAPIを使用して中核の取引システムから情報提供を行う際に、戦術的な正確性を確保できる。

    従来、トップダウン型のポートフォリオ設計ツール、データ、およびコンサルティングによるサービスと、ボトムアップ型のポートフォリオ管理システムおよびポートフォリオ実行システムは、一般的に区別されるか、または切り離されている。しかし、投資ポートフォリオのデジタル化と非常に強力なカスタマイズへのトレンドが一段と勢いを増していることから、ポートフォリオの設計・実施の機能がさらにクロスオーバーするとセレントは予想している。



    本レポートシリーズの第1弾では、投資会社や金融機関が最新のテクノロジーパラダイムやツールを用いて、ポートフォリオの設計、計画、ブループリント機能の合理化、革新、差別化を図っている業界の代表的な事例を紹介した (例えば、リスクプロファイリング、戦略的資産配分、インタラクティブなモデリング/分析、デジタルによる顧客コラボレーションと顧客エンゲージメントなど)。

    今回の第2弾では、効果的な戦略的テクノロジーの基盤を構築することで、差別化された機能を開発すると同時に、アルファの創出を促進するための豊富な情報アジリティを意図的に重視したより強力なフロントオフィスの設計とブループリント機能を実現している先進的な投資会社の事例とそのソリューション戦略を紹介する。

    本レポートでは、次世代フロントオフィスのための機能設計、アーキテクチャ戦略、統合アプローチに関して最適な成果を達成できるソリューション戦略を投資会社が策定するために必要な、インサイト、指針となる原則、および戦術的なステップの概要を示している。


    投資運用会社がどのように業務およびテクノロジーをアップグレードしているか詳しく知りたい場合は、こちらからセレントにお問い合わせいただき、 セレントの最新レポートをご覧ください (セレントのサブスクリプション会員の方は、リンク先から各レポートの全文をご覧いただけます)。

    Author
    Cubillas Ding
    Cubillas Ding
    Research & Advisory