アセットマネージャーはフロントからバックに至る既存のアーキテクチャと折り合いをつけながら、非常に高い競争力を維持しなければなりません。
資産運用会社とファンドアドミニストレーターの中には、ポートフォリオ管理システムとポートフォリオ会計システムに旧式のコードが含まれていて、仕組みが複雑すぎるため、システムを完全にリプレースできないケースがあります。そこで、投資ニーズの拡大に対応するために、コスト効率のよいフィンテックやオープンAPI、クラウドを活用し、レイヤー単位でリプレースする方法が採られています。
金融危機以降、資産運用会社は分散投資を通じて投資家の期待に応えてきました。しかし多くの資産運用会社は、既存の業務プロセスとテクノロジーでは、もはや責務を十分に果たせないと考えています。分散投資ポートフォリオのアロケーションの執行や維持管理には、マニュアルのパッチ作業が伴うため、オペレーションリスクやコスト増につながっています。
とは言うものの、システム全体の再構築に踏み切れる資産運用会社は、僅かしかありません。本来、資産運用会社のテクノロジーアーキテクチャは、インベストメント・ブック・オブ・レコード(IBOR)を目標にすべきです。しかし現実には、既存システムへの長期的なコミットメントを前提としているケースが多いため、資産運用会社は業務コストを削減しつつ、極端な支出も伴わない形で、システムを拡充していかなければなりません。

