REPORT
    ニューヨーク証券取引所の注文執行クオリティ
    23rd April 2015


    ニューヨーク証券取引所における電子発注システム(EOB)のシェアは、前回調査を行った2014年3月以降落ち着いており、前回同様 58%となっています。一方、スペシャリストと指定マーケットメーカー(DMM)のシェアは前回の28%から29%へと緩やかに上昇し、マーケットメーカーのシェアは12%を維持しています。

    KEY RESEARCH QUESTIONS
    1NYSEにおいて取引量とシェアにおいて上位はどこか?

    2

    様々なスピードのパラメータにおいて優れているのはどこか?
    3

    約定価格のパラメータにおいて優れているのはどこか?

    本レポートは、2014年12月1日から2015年2月28日までの3ヵ月間に執行された230億件を超える売買注文の分析結果をまとめたものです。セレント証券グループ・シニアアナリストのアンシュマン・ジャスワルが、105の市場参加者を注文執行のスピードと約定価格に基づいて評価し、ランク付けしました。

    EOBの約定価格の改善ではNYSE Arca、 Nasdaq BX、 Nasdaq MCが上位を占めています。注文執行のスピードでもBATS Y-Exchange、 NYSE Arca、Nasdaq MCがトップ3を占めています。約定価格、スピードを合わせた総合ランキングではNYSE Arca と Nasdaq MCが他のEOBをリードしています。

    マーケットメーカーの中で、約定価格の改善では Two Sigma Securities、 G1 Execution Services、Citadel Derivativesが上位を占め、注文執行の平均スピードではTwo Sigma Securities、Citadel Derivatives、UBS Securitiesがトップにランクされています。

    ス ペシャリストとDMMについては、IMC Chicago、KCG、Barclays Capitalが約定価格の改善で他をリードしています(下表)。また、注文執行の平均スピードではKCG、Barclays Capital、IMC Chicagoがトップ3にランクされています。

    マーケットセンターの中では、NYSE Arca、Citadel Derivatives、 Knight Capitalがスピードと約定価格の改善の点においてトップとなっています UBS Securities、 IMC Chicago、 Nasdaq BX がそれに続きます。