欧米市場では、社会的責任投資(SRI)が急増しています。セレントの予測では、米国のSRI市場は2011年までに3兆ドル(約355兆円)に達する一方、欧州では2005年の1兆ユーロ(約157兆円)から2007年には1.6兆ユーロ(約250兆円)に拡大する見通しです。
米国および欧州市場ではともにSRIの存在感が高まりつつありますが、両市場におけるSRI発展の経緯は異なります。米国の現代のSRIでは株主行動を主要な基準としているのに対し、欧州では継続的な発展が重視されてきました。セレントの最新レポート「米国および欧州における社会的責任投資:ゴールは同じでも道筋には違い」は、SRIをめぐる主要トレンドについて、戦略面を中心に概要を明らかにしています。
「米国と欧州の両市場で、SRIは個人および機関投資家の関心を集めています。だからこそ金融機関は、こうした投資家のニーズに合わせた商品を提供してきたのです。」、とセレントの証券プラクティスのアナリストで上記レポートの執筆者であるペリン・フィオリナは述べています。
SRIは、あらゆる戦略、つまり投資決定プロセスやポートフォリオ管理における財務以外のあらゆる基準を統合するものです。米国と欧州諸国で戦略や投資家の関心に違いはあっても、一般的なSRIは①適格審査②株主擁護③コミュニティ投資の3つを柱としています。
本レポートでは、SRIへの理解を深めるため、継続的発展、企業の社会的責任(CSR)、国際的に合意された主要原則、行動規範、認証スキームなどの意味を明確に説明しています。
また、企業の財務以外のパフォーマンスを評価・測定するために設けられた主要な持続性分析組織(SAO)についても検証しています。
本レポートは9図と5表を含む全30ページで構成されています。
注)ドル、ユーロから日本円への換算レートは、2007年2月28日の仲値(東京三菱銀行公表による)を参照。