Insurance Australia Group (IAG) は、典型的な「グリーンフィールド」モデルのさらに先を行く本格的な未来型の業務モデルを構築した。そして、このアプローチを通じて短期間に成功と事業規模の拡大を実現した。

セレントの調査により、同社はその過程で以下に示したイノベーションの障壁を乗り越えたことが明らかになった。

Source: Celent report Innovation in Insurance

第１段階では、プロジェクトの遂行に必要なチーム編成とカルチャー醸成に注力した。プロジェクトの内容は、既存のブランドとは異なる全く新しいブランドの構築と、目標達成を可能にする最新テクノロジーの導入である。すなわち、まっさらな状態から新しい保険会社を作り上げる取り組みであり、それを母体組織の成功にもつなげることを目標にしている。

テクノロジーアーキテクチャをみてもわかるように、これはグリーンフィールド型の複雑なプロジェクトであった。

そして、単なる典型的なグリーンフィールドプロジェクトにとどまらず、既存の環境は達成できなかったであろう全く新しい保険商品の開発も含んでいた。

プロジェクトは成功を収めただけでなく、短期間に自己資金での運営が可能となり、イノベーションプロジェクトのユートピアとなった。