ECMは、投資銀行ビジネスの中で非常に重要な分野です。

大型IPO案件のグローバルコーディネーターやブックランナーといった業務は、多投資銀行に多額の収益をもたらすものです。
しかし、規制とテクノロジーの進展は、業界に変化をもたらしはじめています。英国ではIPOのシンジケート団に属さないアナリストが脚光を浴びるようになりました。
そして、ECMのオリジネーションやディストリビューションに対してICOが与える影響は、計り知れないほど大きいものになります。
ECMバンカーと伝統的なセルサイドが直面するのは、以下の2点です。
- ダイレクトリスティング方式が、伝統的なIPOをリプレースしてしまうおそれがあること
- ICOが最新のテクノロジーにもとづいた全く新しい資金調達方法であること
この動きは、MiFID IIとアンバンドリングの導入とタイミングが重なっており、よってリサーチのカバレッジやディストリビューションのあり方を変えていくことは不可避と言えます。
