（英文レポート"Robotic Process Automation in Insurance: How Could Robotics and Cognitive Computing Change the Face of the Industry?"の重要部分を抽出し翻訳しました。）

ここ10年にわたり、保険業界はビジネスプロセスの合理化によって無駄を省き、効率性を向上させることに注力してきました。ロボティック・プロセス・オートメーション（RPA）は、現時点で人間の関与を必要とするプロセスの自動化を可能にするテクノロジーです。ロボティクスとコグニティブ・コンピューティングは保険業界をどう変えるでしょうか？

顧客ニーズの変化、デジタル転換、リソース不足、環境への懸念などは、金融を含むあらゆる業界にインパクトを与えています。こうした変化はシェアリング・エコノミー（共有型経済）と新しい顧客価値へのニーズ拡大を加速させています。例えば、センサーやインテリジェント・デジタルエコシステムの普及が広がれば、デジタルとフィジカルの世界の境界があいまいになり、新たに巨大なデータソースが生まれます。次世代アナリティクスや人工知能の普及によってそれらのデータの有効活用が可能になり、潜在顧客および既存顧客に新しいサービスを提供できるようになります。

本レポートでは、ロボティック・プロセス・オートメーション（RPA）を、従来型の、人間が業務を行う組織と対照させながら取り上げ、テクノロジーと組織体制の変革を実践することで得られる持続的な経済価値を明らかにしています。また、人工知能（AI）とコグニティブテクノロジー、さらにバイオニクスと呼ばれている分野（人間とロボットによる作業を融合したプロセス）についても言及しています。

RPAは有効なテクノロジーであり、保険会社は導入を検討すべきとセレントは考えます。

「RPAはあらゆる状況に適しているとは限りません。しかし、素早く低コストで自動化ソリューションが導入できるような場合には、RPAは現実的なソリューションと言えるでしょう」とセレント保険プラクティスのシニア・アナリストでレポートを執筆したクレイグ・ビーティーは述べています。

既にイノベーションプロジェクトを実行中の保険会社は、本レポートで紹介した導入事例の成果をもとに自社のプロジェクトの成果を予測することができます。また目下検討中の保険会社にとっては、同業他社の経験は貴重なヒントとなるでしょう。