株式、オプション、デリバティブ、債券および外国為替の市場構造の類似性が増すなか、バイサイドはそれに応じてトレーディングデスクの再配置を進めています。
本レポートでは、トレーディングデスクの「非サイロ化」を通じて全ての資産クラスで効率化を目指すバイサイドの動きのドライバー要因を明らかにします。株式、オプション、デリバティブ、債券および外国為替の市場構造の類似性が高まるなか、バイサイドはそれに応じてトレーディングデスクの再配置を進めています。
資産の拡大、ボラティリティの著しい上昇、市場構造の収れん、規制環境の複雑化に加え、パートナーであるセルサイドとの関係の再構築が進み、バイサイドの間では全ての資産クラスで取引および執行の自立性を高める動きが広がっています。
バイサイドの多くの金融機関にとって、全ての資産でテクノロジーと専門ノウハウの両方を活かしたトレーディング・執行デスクを構築し、効果的に取引できる商品を拡大することが重要課題となっています。そのため、強力な分析ツール、取引コストの分析、などの手法で最善執行価格と真の取引コストを特定しようとしています。従って、全ての資産に対応しつつ、特定の資産向けのきめ細かな機能も備えたテクノロジーソリューションへのニーズが高まっています。
バイサイドは株券電子化をめぐるプロセス進化から多くの教訓を得ており、それらを活かして他の資産クラスでも自動化の最大化と重複の最小化を実現する一元的なワークフローを構築したいと考えています。
「バイサイドは株式、ETF、オプション、先物、外国為替および債券の単純なワークフローを自動化し、人による指示や専門ノウハウを必要とする複雑な取引に注力したいと考えています。」
「テクノロジー、市場構造、規制の変化が速いため、金融機関は様々ななタイプの流動性資産に対応しつつ、強力なミドル・バックオフィス機能も備えたソリューションを求めています。金融機関の多くは、流動性確保および取引執行のベスト・オブ・ブリード・ソリューションを求める一方で、バックオフィスの一元化も達成したいと考えています」と証券プラクティスのリサーチ・ディレクター、ブラッド・ベイリーは述べています。