景気回復とIT投資：2009年第3四半期における保険業界の戦略

保険業界は世界的な経済危機への対応にようやく目処がついてきたようです。この1年は、困難な決定と実行の繰り返しでした。そしてこれからは、2010年の業績回復に向けて力を集中させようとしています。

セレントの最新レポート「景気回復とIT投資：2009年第3四半期における保険業界の戦略」は、保険会社とベンダーに対する調査をもとに、その信用収縮以降の展望を考察しました。また、予算、人員規模、事業戦略などにも注目し、それらがどのように利用されているかを検証しました。

回答者は、自社が雇用の供給、競争力、戦略について適切な対策を講じ、長期・短期的成功を実現しつつあるとなおも確信しています。「第2四半期にあった雇用確保への懸念はすっかり見られなくなりました。新規契約の獲得競争に関しては、かなり手ごたえを感じているようで、第2四半期とは一変しています」とセレント保険グループのシニアアナリストで本レポート共同執筆者のキャサリン・スタッグ・マーシーは述べています。

出典：セレント

「1年前に比べ、保険金請求、ワークフローやルールエンジンなどに関するテクノロジーへの投資が増えてきました。未開拓分野、今後チャンスが期待できる分野を反映し、業績改善につながるテクノロジーソリューションを登場させるなど、保険業界は常に新しいITトレンドを作り出してきました」とセレント保険グループのシニアバイスプレジデントで本レポートを共同執筆したクレイグ・ウェーバーは付け加えています。

本レポートは、保険会社が金融危機にどう対応しているかを検証するシリーズの第3弾です。このシリーズではセレントが行った調査をもとに、保険会社が市況の変化にどのように対応したか、また金融危機の影響をどのように予測するかを分析しています。今回は2009年の第2四半期と第3四半期の回答の変化に焦点を当てました。

2010年には、このシリーズの最終レポートを発行し、2009年全体を振り返り、世界的な経済危機がIT優先度やIT投資に及ぼした影響について考察します。2010 年には保険会社が、将来の課題に対応すべく、積極的な集中投資の準備に入るということを、現在のトレンドは暗示しているようです。

本レポートは13図と3表を含む26ページで構成されています。