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世界の保険業界のIT投資動向

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2015/04/07

Abstract


北米、欧州、中南米およびアジア太平洋地域の保険会社による2015年のIT投資額は計1,749億ドルに達すると予想され、2017年にはさらに1,892億ドル(年平均伸び率は4.0%)まで拡大するでしょう。これらは昨年の予想値から上方修正されていますが、CIO調査でIT予算の拡大が確認されたことと、上記のほとんどの地域で保険料が上昇していることによるものです。

KEY RESEARCH QUESTIONS
1 2015年の世界の保険会社によるIT投資額は?

2

セレントの考える IT投資のトレンドとは?
3 地域によってIT予算および投資計画に違いはあるか?


本レポートは北米、欧州、アジア太平洋、中南米におけるIT投資トレンドの方向性を比較・対比しています。投資拡大の動きは世界中に広がっていますが、拡大ペースには地域差がみられ、特に北米と中南米は他の地域を上回る伸びを見せています。

欧州および北米の保険会社のIT投資額は、現時点で全世界の保険会社全体の76%を占めています。続いてアジア太平洋の保険会社が18%、中南米が3%を占め、残りの3%は中東・アフリカ・その他の国々によるものとなっています。

「世界的にIT投資は拡大傾向が続いていますが、そのペースには地域によって差があります。IT投資を促進している共通の要因として、デジタル化が挙げられ、保険各社は各種取り組みやリスク評価を改善することでビジネスチャンスを得ようとしています」と、セレント保険グループのシニアバイスプレジデントでレポートの共著者であるジェイミー・マクレガーは述べています。

「アジア太平洋地域では、デジタル化プロジェクトを中心に、自動化、モビリティ、直販機能、顧客のセルフサービス機能などの導入など様々なプロジェクトが進行中です」とシニアアナリストでレポートを共同執筆したウェンリ・ユアンは指摘しています。

「中南米の保険会社では元受収入保険料からITに振り向ける予算を増やす傾向が続いており、IT投資の拡大につながっています。一方、この地域の経済および保険セクターの成長率は伸び悩んでいるため、IT投資比率は前年の予想から下方修正されています」とシニアアナリストでレポート共著者のホアン・マツィーニはコメントしています。