ここにきてロボアドバイスとマネージドアカウントテクノロジーの違いは薄れつつあります。

単なる資産アロケーションだけでなく、各投資家にカスタマイズされたデジタルプラットフォーム構築が進むきっかけとなったのは税務管理強化が必要との認識が広まったことです。個別の運用システム（ポートフォリオのリスク管理、リバランシング、取引/会計機能を中心とする）のデジタル化が進めば、ターンキー・アセット・マネジメント・プログラム（TAMP）のビジネスモデル崩壊につながる可能性があります。リバランシングプロセスの質はアカウントのパフォーマンスに直接影響を及ぼし、パフォーマンスのばらつき、節税および欠損金、キャッシュポジションの管理にも反映されます。

「2000年代以降UMA（ユニファイド・マネージド・アカウント）は繰り返し開発されてきましたが、いずれもイノベーション主導ではありませんでした。TAMPは市場で確固とした地位を得たものの、長期にわたり競争力を維持するためのコストを費やしてきました。」

「Vestmark、FolioDynamix、EnvestnetなどのTAMPは 戦略的な行き詰まりに直面しています。デジタル・ディスラプターが時代の波に乗って市場シェアを拡大するなか、提携や買収も選択肢として考えられるでしょう」とウェルスマネジメント・プラクティスのシニア・アナリストであるウィル・トラウトは述べています。