規制強化、政情および市況の変動、顧客基盤の進化、デジタルイノベーションなどを背景に、ウェルスマネジャーは引き続き厳しい環境に直面しています。そうした中、ウェルスマネジャーとソフトウェアベンダーはプラットフォームへの投資を拡大し、包括的で完全に統合されたエンド・トゥ・エンド・ソリューションを提供しようとしています。プラットフォームを強化することで、アドバイザリープロセスの部分的な自動化、コスト削減、リスク管理、顧客サービスをより効率的かつ独自の方法で行うことを目指しています。

本レポートは、フロント・トゥ・バックオフィス・プラットフォームを手掛ける欧州の有力ベンダーに関するレポートシリーズ（全3編）の第2弾で、以下のベンダーを取り上げています。

• SS&C Technologies
• Bravura
• Comarch
• Dorsum
• GBST
• Intellect Design
• JHC
• Objectway
• Profile Software
• SEI
• Temenos
• Vermeg

「これらのベンダーはいずれもワークフローの自動化、透明性、グローバルな事業展開、顧客主導のユーザー経験を可能にする拡張可能な単一テクノロジーによるインフラソリューションを提供しています」とウェルスマネジメントプラクティスのアナリスト、アシュレイ・グローバーマンは述べています。

フロント・トゥー・バックオフィスの製品を手掛けるベンダーは、フロントからバックまでをカバーする単一のインフラを提供していますが、その多くは企業買収を通じて同製品を提供するようになったものです。そのため、コンポーネントとの統合性にプライオリティが置かれ、オープンアーキテクチャであるため、ウェルスマネ ジャーはレガシーシステムと外部のその他のシステムをプラットフォーム上で統合することが可能です。また、フロントオフィス・プラットフォームと同じくモ ジュール方式のシステムであることから、フロントオフィスのみ、ミドル/バックオフィスのみ、あるいは特定のコンポーネントのみを導入することも可能です。

レポートではセレント独自の「ABCDベンダービュー」を使ってベンダーを評価しています。これは、①テクノロジーの先進性②機能の幅③顧客基盤（顧客数）④顧客サービスの拡充度―の4つのカテゴリー別に各ベンダーの相対的なポジションをXY座標上に一目でわかるように示すものです。