銀行がクロスボーダー決済サービスの改善に向けた投資を行う理由は明白であり、その妥当性は増している。リテール部門ではこれまで送金に特化するプレーヤーが圧倒的に支配していたが、より包括的な送金への対応は新たな収益源を生む可能性がある。一部の銀行にとっては、既存の中小企業顧客をフィンテックや新規参入プレーヤーの攻勢から守れるよう、提案の改善・強化に投資することがより重要性を増すだろう。

TerraPay はグローバル展開する送金会社で、銀行口座、カード、デジタルウォレットへの当日即時決済機能を提供する。同社は市場でも最大手の送金・クロスボーダー決済サービスプロバイダーを複数サポートしており、その多くはこうした決済フローをめぐり銀行と直接競合している。さらに最近では、個人および中小企業を顧客に持つ銀行向けサービスも開始し、2024年はこの分野の事業を拡大する計画である。

セレントは先日行われた同社の詳細な説明会に出席し、そこで得られた情報やインサイトをこのSolution Brief にまとめた。我々は、クロスボーダー決済または外国為替サービスへの新規投資を考えている銀行が提携相手を選定する際には、TerraPayを候補として検討することを提言する。同社のインフラには定評があり、複数の大手クロスボーダー決済業者のほか、銀行やグローバルなカード発行会社からも信頼されている。