2004年以降、医療貯蓄口座（HSA）は業界やマス コミの注目を集めていますが、HSAの実績を示す定量データはほとんど発表されてきませんでした。これまでに公表された情報は、市場全体のHSAの口座数 や残高に限られていました。銀行ごとのデータが提示される場合でも、全ての銀行が横並びで扱われ、次元の異なるデータを無理に比較しているケースがほとん どでした。しかし、HSＡを管理する銀行が必要としているのは、業界内競合行との相対比較によるパフォーマンス測定を可能にするような、より詳細なリサー チです。そこでセレントでは、銀行からの要望に応え2008年1月にHSAベンチマーク調査（今後は年2回実施予定）を行いました。同調査は、HSAプロ グラムのパフォーマンスを詳細に分析するものです。

ベンチマーク調査について

HSAベンチマーク調査への参加銀行は、預かり資産の規模やビジネスモデルが類似している競合他行と以下の点についてパフォーマンスを比較することができます。

• 口座数、残高および投資レベル

• 口座の入出金状況

• グループや個別市場別の開設手数料、月次手数料、運用手数料

• 収入の水準と内訳

• コストの水準と内訳

• 利益水準

• 提携の種類と件数、販売チャネルの内訳（売上高シェア）

• オンライン機能（オンライン機能/サービスの種類）

• 組織構造

各行から得られた回答は、全て匿名で扱われ、銀行を特定できるようなデータは標準化するかセグメント別に集計して提示されました。また、調査に参加した銀 行を対象にフィードバック・ミーティングを設け、その中でセレントのアナリストによる匿名化した各銀行のデータの比較分析プレゼンテーションが行われまし た。

調査時期

セレントのHSAベンチマーク調査は1月（12月までの実績を対象）と8月（7月までの実績を対象）の年2回行われます。2008年1月は第1回目の調査で、2回目は同8月に実施する予定です。