「岩盤」規制解除に想うこと(その1)

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20 January 2015
Eiichiro Yanagawa

2014年12月に発足した第3次安倍政府は、「日本経済再生本部」において日本経済の再生に向けた基本方針を発表 した(1)。 そこでは、「農業、雇用、医療、エネルギー等のいわゆる岩盤規制(bedrock regulations)に対して、一歩たりとも後退することなく改革を進め、新たな市場とビジネスチャンスを生み出していく。」と明言している。

岩盤規制は、省庁、行政機関や業界団体などが改革に反対し、緩和や撤廃が容易にできない規制をさす。1980年代以降、経済成長の観点から多様な分野で規制緩和が行われてきた中で、この「岩盤」規制だけは既得権益を持つ関係者の強い反対にあって、問題解決が長年後回しにされてきたといわれる。

「道路運送法」「薬事法」「医師法」「食品衛生法」「農地法」「健康保険法」「社会福祉法」「電波法」「労働者派遣法」などがその議論の対象とされるが、法律や制度以外にも、成長戦略の妨げとなる「岩盤」が存在する。

本稿では、この「岩盤」規制解除を巡る様々な議論を通じて、イノベーション機会を探る。

雇用市場の制度改革案

日本市場の、「岩盤」規制解除が続く。

先の農業分野、系統金融分野における、全国農業協同組合中央会(JA全中)の改革(2) に続き、全産業に関わる、雇用市場の制度改革案(3) が報道された。

グローバル市場は新たな生産性の大競争時代に突入している。そこでは、デジタル技術活用による業務プロセスの自動化、セルフサービス化が推進され、デジタル化が困難な、知的で自律的な活動のみが徹底的に追求されるようになり、従来の雇用規制の枠組みはもはや通用しない。

セレントは、かねてより規制緩和と技術革新は、イノベーションの機会でありドライバーであると提唱してきた。デジタル技術の普及は、技術革新面での可能性を高め、一方で、規制緩和は、革新的な技術の適用機会を提供する。

そして、成長戦略の加速要素として、新たなインセンティブプランの誕生に期待したい。ストックオプションに象徴される欧米型の株式報酬制度は、様々な弊害も持っていた。ここで日本型の新たなシェアプラン(組織業績と個人報酬の連動)を創造することができれば、デジタル技術を熟知し事業意欲の旺盛な企業家と、成長戦略をサポートする国家のイニシアチブとが両輪となり、イノベーションが加速するだろう。

(1) アベノミクス成長戦略の実行・実現について (日本経済再生本部)
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/dai15/siryou3.pdf

(2) JA全中を「解体」 政府、改革期間3年に短縮 (日経)
http://www.nikkei.com/article/DGXLZO81656900X00C15A1EE8000/

(3) 年収1075万円以上の専門職対象 労働時間規制外す (日経)
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS07H4P_X00C15A1MM8000

Insight details

Content Type
Blogs
Location
Asia-Pacific