ディスラプションそしてディスラプター(その2)

Create a vendor selection project & run comparison reports
Click to express your interest in this report
Indication of coverage against your requirements
A subscription is required to activate this feature. Contact us for more info.
Celent have reviewed this profile and believe it to be accurate.
16 August 2015
Eiichiro Yanagawa

ソフトバンク株式会社とソフトバンク コマース&サービス株式会社は、2015年7月30~31日の2日間にわたってグループ最大規模の法人向けイベント「SoftBank World 2015」を開催、2日間で延べ約2万人の聴講者数は過去最高を記録と発表した。今年で4回目を迎えたこのイベントでは、ソフトバンクグループの経営陣およびゲストによる基調講演のほか、2日間合計で73の特別講演とセッションが展開された。

本稿では、日本のモバイルキャリア企業が、既成の携帯電話事業を破壊し、モバイルインターネット時代のコアテクノロジー事業を創造する姿を描出する。そこには、創造的破壊に必要な、幾つかの示唆が見出せる。金融サービス産業は、こうしたモバイルキャリアの挑戦に、大いに触発されるはずだ。

第2回では、最新テクノロジーの適用による既成概念の破壊について言及する。

2. Disruption~最新テクノロジーによる創造と破壊~ (宮内 謙氏講演から)

宮内氏は、PepperとWatsonが破壊そして創造する対象として、「接客」と「ワークスタイル」を掲げた。

接客革命:

  • ロボットによる接客の時代が数年後にやってくる。ソフトバンクは、Pepperを、今後全国3000を超えるソフトバンクショップやワイモバイルショップに店員として投入することを計画している。
  • Pepperは月あたりのレンタルコストが5万程度。残業規制なく24時間稼働し、大幅なコスト削減が期待できる。加えて、すべての情報をクラウドで処理していることから、カメラやセンサなどから接客した人の属性や、接客時間、アンケートによる接客の感想などを、属人的なバイアスなく収集し、より最適化された接客につなげられる。

ワークスタイル革命

  • 「ワークスタイル」に革命を起こすのがAI。IBMと提携し、Watson の日本展開を進め、AIによるコグニティブ・コンピューティングを実現する。膨大なデータからさまざまな仮説や検証ができ、さらに経験から学習する能力(Deep Learning)も備えたWatsonが、今後幅広い業務に革命をもたらす。
  • Watsonのビジネス活用を提案すべく、自社内にWatsonを用いた業務支援システム「SoftBank BRAIN」を構築する。Watsonが持つ情報と自社のデータを組み合わせ、スマートフォンなどから利用することで業務効率に革命を起こす。

ここでも、経営者のイニシアチブは明確である。「自分たちで本当に使ってみて、完璧に生産性向上に貢献するものを広めようというのが我々のポリシー」。既に、ソフトバンクショップの一部機器にはその機能が搭載されており、統計データをもとにアドバイスする仕組みを設けている。今後はコールセンターや法人営業など、複数の部門での導入を進め、検証を進めていくとしている。破壊する対象も明確である。それは、企業内に存在する様々な既成概念と業務プロセス。そして、創造のためには、「創業以来、最先端のテクノロジーを自ら発掘し、自身の既存事業を破壊する新しい技術であっても積極的に採用してきた」。

SBW_2015_2

SoftBank World 2015 基調講演 宮内 謙

接客とワークスタイルの革命の必要性は、全ての企業に該当する。IoT + AI +スマートロボットによって創造的に破壊される対象として、正に、産業革命の予感がある。

勿論、日本の金融機関においても、その試行は着手されている。

次世代チャネル構築への取り組みについて

独自のアプリケーションを搭載した「Pepper」を導入

ディスラプションは金融機関、金融業界の既成概念の内で起き、ディスラプターは金融サービス以上にそのテクノロジーの破壊力を熟知し、自ら実証した企業家である。

Insight details

Content Type
Blogs
Location
Asia-Pacific