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モデルアワードプログラムを振り返る:ケーススタディレポートに学ぶ ー 金融サービスのイノベーションを加速する

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20 June 2021
Eiichiro Yanagawa

モデルアワードプログラム2021:日本語レポートシリーズを刊行

2021年、セレントの「イノベーション&インサイト(I&I)」イベントは15年目を迎えました。このイベントは、銀行、保険、ウェルスマネジメント、キャピタルマーケッツ、リスク & コンプライアンスなど、金融サービスにおける優れたテクノロジーを表彰するものです。

モデルアワードプログラムが示した革新性に触発され、I&Iイベント自体も進化し続けています。2020年、COVID-19の多面的な影響が全世界に波及していた頃、I&I Dayはオンラインに移行しました。2021年は、3月9日から11日までの3日間、バーチャルサミットを開催し、ライブプレゼンテーション、モデルアワード受賞プロジェクトの発表、受賞者のケーススタディビデオ、ファイアーサイドチャット、ブレイクアウトセッションなどを実施しました。I&I Week 2021を成功に導いたのは、アワードプログラムへの応募者、受賞者、イベントスポンサー、プレゼンター、そしてイベントにご参加いただいた皆様です。

イベント終了後も、イノベーション&インサイト・ウィークのプラットフォームには、多くの無料資料が用意されていますので、ぜひご利用ください。

  • インタビューやライブセッションのリプレイ
  • アワード受賞者の革新的な導入事例を紹介したビデオ
  • ケーススタディレポートへのリンク

2021年のテーマは加速!

技術革新の目的は、単にパンデミックを生き残ることだけではありません。この激変する社会環境下にあって、モデルアワード受賞プロジェクトは確実に成功しています。過去12ヶ月間で最も成功した金融機関は、新たな顧客の信頼を獲得し親密性を維持するためにテクノロジーを導入しています。しかも、それを迅速に実現している。今年は、新ソリューションの市場投入までの時間の短縮、新技術の円滑な導入、そして素早く顧客をサポートし、ニューノーマルに挑んだプロジェクトが特徴的でした。

2007年にI&Iイベントが開始されたとき(それは初代iPhoneの発売開始と同年!)、プロジェクトの平均導入期間は2.6年でしたが、2021年に提出された上位80%の平均プロジェクト期間はわずか10.2カ月でした。一概に比較はできませんが、応募案件の増加と質的な向上と共に、この時間短縮は目を見張るものがあります。同様に、顧客向けの製品を提供するプロジェクトでも時間が短縮されました。例えば、ストレート・スルー・プロセッシング(STP)は2007年の大きなテーマであり、あるプロジェクトでは、クレジットカードの発行を45日から7日に短縮しましたが、現在のクラス最高水準は、モバイルでサインアップしてバーチャルカードをすぐに届ける即日発行です。

多くの革新が今日の技術的な取り組みを加速させます。優れたプラットフォームを導入することは、重要なスタートです。APIに対応したパートナーシップは、そのプロセスを促進します。クラウドの技術スタックは、金融サービスにとっての重要性を高めています。人工知能と機械学習(AI/ ML)を中心としたデータ分析能力は、カスタマーエクスペリエンス(CX)とリスク軽減の両方を向上させます。リスク管理のベストプラクティスは、金融機関にとってのデータとプラットフォーム、そして組織の課題を解決します。

2021年、パンデミックに対応して、銀行はより機敏になり、顧客のオンボーディング、コスト管理とオペレーションの効率化、デジタル・カスタマーサービスを優先しています。例えば、現在のデジタルバンキングへの需要は、ほとんどの銀行が少なくとも3年前は予想していなかったレベルに達しています。保険会社は新しいテクノロジーに挑戦しており、顧客や社内関係者、代理店、ビジネスパートナーとの連携を加速するコラボレーションツール、ビデオコミュニケーション、メッセージングアプリ、チャットボットやバーチャルアシスタント、その他の新興テクノロジーの利用が急速に拡大しています。これらのニューノーマルが、現在私たちが目の当たりにしている加速的なイノベーションの原動力となっています。COVID-19の影響は2021年も消えることはありません。金融機関にとっても、それは今後も大きな影響力を持ち、イノベーションの大きな原動力となるでしょう。

カスタマージャーニー

新技術の導入に際して、金融機関は常に適切なガイダンスを提供する必要があります。顧客をトレーニングすることで、顧客は移行の過程をスムーズに進めることができ、顧客のニーズに合ったかたちで新しいテクノロジーの導入を促進し、全体的な顧客体験を向上させ、その結果として持続可能な収益性を実現できる。

データは、デジタルチャネル(オンライン、モバイル、ソーシャルなど)やフィジカルチャネル(店舗など)におけるカスタマージャーニーとエクスペリエンスを向上させます。顧客が求めるような体験を提供するには、データを調和させる新しい方法が必要です。しかし、AIなどのテクノロジーは、それだけではビジネス戦略にはなりません。

顧客体験やカスタマージャーニー全体を改善するために、2021年のイノベーション&インサイト・ウィークで得られた以下の教訓が大いに役立ちます。

  • Betterment社の行動ファイナンス・投資部門のディレクターであるDan Egan氏は、顧客が何を達成しようとしているのかを理解するようアドバイスしています。金融機関は、システム全体を見渡し、消費者の心に響く目標を実現するために、摩擦を取り除く必要があります。
  • デジタル化と顧客中心主義は密接に結びついています。保険のセッションでは、参加者にデジタル化の取り組みで最も注力していることを尋ねました。その結果、「カスタマー・エクスペリエンスの向上」が63%と断トツで、「プロセスの高速化」「データドリブン化」(各15%)、「コスト削減」(7%)を大きく引き離しました。
  • フロントオフィスからバックオフィスまで、カスタマージャーニーは重要です。例えば、モデルバンクのノミネートでは、一部の銀行がすでに進行中のデジタルトランスフォーメーションの手順を加速させ、銀行のスタッフや顧客に影響を与える旅行制限や社会的距離感を克服するために迅速に行動したことが紹介されています。ある銀行では、COVIDに対応したバーチャルアシスタントを3週間で立ち上げ、デジタルセルフサービス戦略を2年前倒しで実施しました。
  • 顧客体験の変革は、保険のセッションで取り上げられたように、保険契約者のための差別化を生み出す数少ない方法の一つです。レガシーテクノロジーはイノベーションを阻害する可能性があります。その代わりに、保険会社はバックエンドで顧客の要望をより効率的に処理できるようにするとともに、顧客体験を部門横断的に、エモーショナル・ジャーニーに根ざしたものにしなければなりません。
  • ウェルスマネジメント業界では、昨年、デジタルマーケティングがアドバイザーのマーケティング戦略の要であることが明らかになりました。そのため、機能的なWebサイトは、アドバイザーのデジタルエンゲージメント戦略の基礎となり、効果的な顧客体験を実現します。
  • 金融機関は、強固なサードパーティのエコシステムを利用することで、コスト構造を再構築しながら大胆な新商品を提供することができます。このようなエコシステムを活用したアプローチは、コーポレート・バンキングの分野で注目されているように、顧客エンゲージメントを最優先に考えています。

モデルアワードプログラム2021とケーススタディレポート

最新テクノロジーを最大限に活用して金融機関のあらゆる業務を最適化するとどうなるか?

この問いに答えるべく、セレントが毎年開催しているモデルアワードでは、金融サービス業界における優れたテクノロジーを表彰しています。アワードプログラムは、特にCOVID-19の大流行に見られるように、困難な状況下でテクノロジーがいかにイノベーションを推進したかを示す実例に焦点を当てています。

2020年10月に締め切られたノミネート期間中、セレントは47カ国から300件以上の応募を受けました。モデルアワードプログラム2021は、19カ国からの50の受賞プロジェクトを選定しイノベーションが世界中で共有される方法論を示しています。

モデルアワード受賞プロジェクトの日本語レポート、日本語ウェビナーはこちらからご覧頂けます。是非、貴社のリサーチ・ライブラリーに加えて下さい。金融サービスのイノベーションを加速した事例に巡り合えます。

モデルウェルスマネジャー | MERRILL LYNCH: CEW アドバイザー向けデスクトップの再構築日本語レポート】【日本語ウェビナー

セレント・モデルウェルスマネジャー・アワード2021エマージングテクノロジー部門を受賞したのは、Merrill Lynch(以下「Merrill」)の「Client Engagement Workstation」(以下「CEW」)です。このアドバイザー向けワークステーションは、アドバイザーが顧客に対して、総合的観点からパーソナライズされたサービスやアドバイスを出来る限り効率的に様々なデバイスで提供することを可能にします。CEWには、Merrillのバーチャルアシスタント「Erica」と、新しい「Client Insights」アラートが搭載されています。

モデルリスクマネジャー | CREDIT SUISSE: RISK360 リスクとコンプライアンスのためのワンストップショップ日本語レポート】【日本語ウェビナー

Credit Suisseは投資運用およびウェルスマネジメント業務全般に対応可能な総合的リスクインテリジェンス/アナリティクスツールを開発しました。このソリューションはグラフ解析とマシンラーニングを使って約20の社内システムと6つの外部システムのデータを統合した上で、それらのデータに基づき40を超えるリスク分析ツールを開発し、全てのリスク部門向けにワンストップのリスク分析機能を提供します。セレントは本プロジェクトを、セレント・モデルリスクマネジャー・アワード2021に選定しました。

モデルバンク | VARO BANK 初めて米国の銀行免許を取得したフィンテック日本語レポート】【日本語ウェビナー

Varo Bankは、合理的なテクノロジーを用いてコストベースを大幅に削減した「デ・ノボ・バンク(全く新しいコンセプトの新銀行)」を実現しました。商品がコモディティ化してしまうと、唯一の差別化要因はカスタマーエクスペリエンスです。Varoがコモディティの罠から抜け出すことができたのは、同社のテクノロジースタックと銀行免許により、コスト面と収益面で圧倒的な優位に立っているからです。同社の顧客体験の重要な要素は、「手数料無料」の姿勢に基づいた商品群と、「顧客の金融生活を向上させるサービス」へのコミットメントです。Varo Bankは、2021年セレント・モデルバンク・オブ・ザ・イヤーを受賞しました。

モデルインシュアラー | AXA XL: CONSTRUCTION ECOSYSTEM ―統合型デジタルプラットフォーム日本語レポート】【日本語ウェビナー

AXA XLの北米建設業界向け保険事業は、今までに類をみない統合型デジタルプラットフォーム「Construction Ecosystem」を立ち上げました。このデジタルプラットフォームは、革新的な建設業界向けテクノロジーを利用してデータのモニタリングとアグリゲーションを可能にすることで、AXA XLの顧客である建設会社に工事現場におけるリスクや全社的なリスクを管理するのに役立つ独自のインサイトとベンチマークを提供します。法人の保険契約者に損害の軽減や経営向上を目的とするソリューションのエコシステムへのアクセスを提供する保険会社は、これまでありませんでした。それを他に先駆けて実現したのがこのプロジェクトで、それが同社がセレント・モデルインシュアラー・オブ・ザ・イヤーに選出された理由です。

モデルセルサイド | RBC CAPITAL MARKETS: AIDEN ー AIをトレーディングに活用する【日本語レポート】【日本語ウェビナー

Aidenは、AIベースの電子トレーディングプラットフォームで、ディープラーニングを利用して、トレーディング成績を向上させ、顧客に有用なインサイトをもたらすことを目指します。Aidenプラットフォームは、RBC Capital Marketsと、Borealis AIによって共同開発されました。両社は今日のAIが抱える最大の課題の一つ、すなわち、ディープラーニングを株式トレーディングのような絶えず変化する環境に応用し、そのユーザーに測定可能かつ説明可能な結果をもたらすことに取り組みました。セレントは本プロジェクトを、セレント・モデルセルサイド・アワード2021に選定しました。

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Insight details

Industry
Capital Markets, Corporate Banking, Life & Health Insurance, Property & Casualty Insurance, Retail Banking, Wealth Management
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