オリバーワイマン既刊レポート
2007年まで続いていた信用バブルが華々しくはじけて以来、リテール銀行では利益が逼迫する状況が続いています。ここにきて回復基調にあるとはいえ、地方銀行の株主資本利益率（ROE）は平均して金融危機前の水準の半分程度にとどまっています。低下の背景には、貸出残高の伸び悩み、資本コストの上昇、超低金利と手数料収入に対する規制強化に伴う預貸利ざやの縮小など、よく取り沙汰される要因があります。
リテール銀行は、コスト削減を通じて収益性の回復を図る必要があります。オリバー・ワイマンは最新レポート「柔軟な支店作りはコスト抑制への近道」の中で、リテール銀行は単に支店数を削減するのではなく、預金獲得につながるビジネス機会に応じて敏速に能力とコストを増減できる柔軟性の高いビジネスモデルを策定すべきだと提言しています。また、支店に適切な「フレックス（柔軟性）」を持たせるためには、支店ごとに独自のフレックス戦略、プログラムの目標と目的、実践手続きを策定することがカギになると指摘しています。
主な執筆者:
Sumit Sahni, Partner in the Americas Retail and Business Banking and Strategic Information Technology and Operations Practice
Paul Mee, Partner and Head of the EMEA Strategic Information Technology and Operations Practice
Aaron Fine, Partner in the Americas Retail and Business Banking Practice
Massimo Tessitore, Partner in the EMEA Retail and Business Banking Practice
