このレポートでは、今年のDimensions調査から得たキャピタルマーケッツ/セルサイドについてのデータを分析し、IT予算の課題と優先事項についてのインサイトを紹介する。
- 変革のためのIT支出増加の原因としては、新興テクノロジーの採用率増加が考えられる
- セルサイド企業が効率性とイノベーションのバランスをとる中で、緩やかではあるがIT予算は増え続けている
- システム変更が予測されており、回答者の大半が重要なシステムのアップグレードやリプレースを検討もしくは計画している
セルサイド企業は、マクロ経済要因や政治的要因による高いボラティリティと取引量に支えられ、引き続き、市場関連部門からの高い収益を上げている。しかし、経済の枠組みがグローバリゼーションから近代的重商主義へと移行している今、経済環境がグローバライゼーションから近代の重商主義へと移行しつつある中で、世界的な貿易摩擦や政策の不確実性を起因として景気が後退するリスクは高まっており、ビジネスや政治を取り巻く環境はますます不安定になっている。
アンケート回答者の約7割が、今年はビジネスモデルが大幅に変わると見ている。セルサイド企業は、収益機会が発生したら即に対応し新しいビジネス収益モデルへ移行できるように、テクノロジーを整えておくことが大切である。アジリティを保ちつつビジネスにおける選択肢を広げておくために、慎重にバランスを取ったIT投資をすることが必要となる。
今年の調査から、2025年および2026年のIT予算の状況は、前年比プラスの傾向が続いているものの、ほとんどの地域で1桁成長となっており、成長投資への慎重な姿勢が続くことが示されている。引き続き、レガシーシステムの近代化がIT支出を左右する主要要因となっている一方で、アジリティの実現が必要となっていることも浮き彫りになった。効率性のための支出と成長のための支出のバランスをとることが重要である。
今後のセキュリティに関する課題を考慮する必要はあるものの、AIやサイバー、ブロックチェーンにフォーカスした技術デジタル化や高度なデータ分析、AIへの歩みは続いている。
この調査結果では、変化の激しい不安定なビジネス環境への対応に関する項目が、セルサイド企業におけるIT投資の影響要因の上位に挙がった。セルサイド企業の68%が今年中に1つ以上の重要なシステムをリプレースもしくはアップグレードする予定だと答えていることから、今年は、ソリューションおよびサービスプロバイダーにとって大きな年になることが予測される。

「DIMENSIONS:ITの課題と優先事項 2025年版(キャピタルマーケッツ/セルサイド編)」レポートでは、北米、ヨーロッパ、アジアといった世界のセルサイド企業にとって重要なテクノロジーや製品投資、戦略的優先事項に関するインサイトを紹介している。投資銀行、ブローカー、カストディ銀行や資産運用銀行な多様な金融機関からのデータを集め分析した。業界全体のトレンドを把握することで、企業は変化する市場需要に的確に適応した自社戦略を立てることができるようになる。
サブスクリプション購入者は、キャピタルマーケッツ調査のメンバーシップを通じてレポート全文にアクセスできる。バイサイドやセルサイド、マーケットインフラの今後のトレンドやテクノロジーに関するインサイトについては、セレントのキャピタルマーケッツのページ.により詳しく紹介されている。
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