米国はEUにESGの機会を学ぶ

世界最大のESG市場を解放するためには何が必要か?

米国のESG市場は拡大を続けている。また、同市場の顕著な成長率 (2016年から2021年にかけての年平均成長率は32%) を指摘する声も多い。しかし、特にEU市場と比較すると、市場全体の規模はまだかなり小さい。

米国市場におけるESGファンド*のシェアは1%、運用資産額で4,000億ドル程度で推移している。一方、英国/EU市場においては、米国市場よりも資産規模がはるかに小さいが、ESGファンドの市場シェアは13%、運用資産額で2兆3,000億ドルに達している、

また、2021年の英国/EUファンド全体の資金流入額に占めるESGファンドのシェアは52%となり、従来型ファンドへの資金流入額を上回った。

EUにおけるESG投資の成長が米国を上回ったのはなぜか？米国はEUから何を学ぶことができるのか？米国の潜在成長力を解き放つためには何が必要か？

EUにおいてESG投資の成長が進んだ背景には、文化的・政治的要因も確かにあるが、過去5年間に実施された一連の規制がEUのESG投資の機会を解き放つ鍵になったと当社は考えている。