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2011年 個人向けリモート・デポジット・キャプチャーの最新動向:モバイルRDCが主流に

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2011/11/21

Abstract


銀行の個人顧客の間でリモート・デポジット・キャプチャー(RDC)の利用が主流となった背景には、セルフサービス・チャネルの人気、競争の激化、厳しいコスト削減圧力などがあります。現在はモバイルRDCが注目を集めており、セレントが調査対象とした金融機関の80%は関連ソリューションの導入を計画または検討しています。

最近まで、リモート・デポジット・キャプチャー(RDC)を利用するのは法人顧客に限られていました。ここ数年間に個人顧客が保有するモバイルデバイスを使ったサービスを導入した金融機関は、信用組合を中心に数百に上っています。この方法は新たにスキャナーを提供・保守管理する必要がないため、コスト削減につながっています。RDCはスキャナーを保有する顧客にとって実用的なセルフサービス・チャネルですが、米国の大部分の世帯はこれに該当しません。一方、モバイルRDCは引き続き高い関心を集めています。モバイルRDCはスマートフォンから利用可能で、単独のアプリケーションのほか、より広範な機能を備えたモバイルバンキング・ソリューションの一部としても運用できます。いずれのサービスも今後金融機関での導入が加速し、消費者の利用も広まるでしょう。

セレントが調査結果をまとめた最新レポート「2011年 個人顧客向けリモート・デポジット・キャプチャーの最新動向:モバイルRDCが主流に」によると、モバイルRDCの導入を計画している米国の金融機関の数はこの1年間で倍増しました。銀行の収入見通しが厳しく、リテールチャネルをめぐるコスト削減圧力が強まるなか、モバイルRDCへの関心は今後さらに強まるとみられます。特に、2011年10月にドッド・フランク法のダービン修正条項が施行されたことを受け、銀行を取り巻く環境はさらに悪化すると予想されます。

出典:米金融機関を対象としたセレントの調査

「預金のセルフサービス化に伴う真の難題は、支店外での取引に対応するための変更を強いられることでしょう。多くの銀行では企業カルチャーとして商品のクロスセリングが根付いており、預金のセルフサービス化はこれと相容れないものです。来店顧客数が減少すればセールスに打撃を与えかねませんが、預金で客足を呼び込むには多額のコストがかかります。もはや米銀は、それを負担する余裕がなくなっていると思われます。モバイルRDCの導入は、銀行にとっては避けて通れない支店の転換を促す最善策なのかもしれません」」と、セレント銀行グループのシニアアナリストでレポートを執筆したボブ・ミーラは述べています。

セルフサービス・チャネルの利用は既に定着した戦略ですが、当座預金に関してはまだ一般的ではありません。個人向けRDCを導入することで、金融機関は支店の取引業務を大幅に削減することが可能になります。レポートでは、RDCの導入理由や障害を取り上げるほか、導入に伴うリスクやコンプライアンスの選択肢、個人顧客向けRDCソリューションプロバイダーの動向を紹介し、マス・マーケット、ウェルスマネジメントおよび中小企業市場におけるモバイルRDCのビジネス機会について検証しています。本レポートは、7月にソリューションプロバイダー12社を対象に行った調査と9月に実施して218の金融機関から回答を得たオンライン調査の結果をまとめたものです。